音楽に関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.86 音楽に関する調査

皆さんが、毎日耳にしている音楽。最近では音楽を聴く方法一つを取っても、様々な手段が世の中に溢れています。 そんな日常に溢れる音楽に対して、人々はどのような関心を持っているのでしょうか。さらに、楽器の演奏経験などにより関心の差は現れるのでしょうか。   今回は、20代~60代のバルクルーメンバーに、「音楽」について聞いてみました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 20代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,059人 男性529人(年代別内訳: 20代/101、30代/109、40代/107、50代/104、60代/108) 女性530人(年代別内訳: 20代/100、30代/103、40代/111、50代/110、60代/106)
調査日時 2014年8月14日(木)~8月15(金)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • 音楽を毎日聴く人は2割超!『週に1回以上』が6割超という結果に。
    • 音楽を毎日聴く割合は、23.6%。 『週に1回以上』聴いている人は6割超(64.4%)、20代男女では8割前後になっています。 さらに、楽器の経験者も、音楽を聴く頻度は高いようです。
    • 人気の楽器は、断トツで「ピアノ」♪
    • 楽器の演奏経験を聴いたところ、約半数(47.6%)が経験あり、という結果になりました。 そのうち約6割が、演奏経験のある楽器は「ピアノ」と答えていました。
    • CDはまだまだ健在!購入金額もダウンロードの2倍以上!
    • 曲の入手方法は、CDの購入・レンタルがそれぞれ4~5割を占め、最近の有料ダウンロードの2割台と比べると、まだまだ需要は高いようです。 購入者の購入金額も、ダウンロードの1,519円に比べて、CDは3,674円、2倍以上の結果となっています。

楽器の演奏経験状況について

楽器を演奏したことがある人は、全体の47.6%と約半数に上りました。 そして、演奏経験の一番多い楽器は、断トツで「ピアノ」(59.3%)となっており、実に演奏経験者の約6割が白黒鍵盤経験者という結果になっていました。 演奏してみたい楽器の一番も、どうやら「ピアノ」のようです。

設問1:あなたは楽器を演奏したことがありますか。(学校の授業など除く)

【楽器演奏経験 性別・性年代別グラフ】

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楽器の演奏経験の有無を尋ねたところ、経験者は約半数の47.6%となっていました。 男女別に見ると、男性の40.6%に対して女性は54.5%と、10ポイント以上高くなっています。 さらに、性年代別で見ると、楽器演奏経験者は、30代女性のみ唯一6割を超えており(64.1%)、他の年代より10ポイント以上高い結果となっていました。 比べて男性は、年代ごとに約10ポイント程度の高低差が見られました。

設問2:(演奏経験がある方のみ)あなたが演奏経験のある楽器はどれですか。

【演奏経験楽器 楽器演奏経験者全体グラフ】

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楽器演奏経験者に演奏経験楽器を尋ねたところ、「ピアノ」(59.3%)が突出して高く、次いで「エレクトーン」(20.4%)となっており、『鍵盤楽器』の人気の高さがうかがえます。 それ以降を見ると「クラシックギター」(18.8%)、「アコースティックギター」(17.1%)、「エレキギター」、「オルガン」(ともに14.3%)と続くなど、『鍵盤楽器』、『弦楽器』が上位6つを占めています。 一方で、『管楽器』、『打楽器』の経験者になると、いずれの楽器も1割未満となっています。

設問3:あなたが演奏してみたい楽器はどれですか。

【演奏してみたい楽器 全体グラフ】

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全員の方に、演奏してみたい楽器を尋ねたところ、「演奏したい楽器はない」が約4割(38.8%)で一番高かったものの、演奏したい楽器としては、ここでも「ピアノ」(18.2%)が最も高くなっています。 次いで「バイオリン」(15.4%)、「ドラム」(10.4%)、「サックス」(10.0%)と続いており、メジャーな楽器への関心が高い結果となっていました。

音楽聴取習慣について

テレビをつければCMソングに挿入歌、街中やお店に行けばBGM、・・・と気付けば音楽にあふれている毎日かもしれません。 また、イヤホンやヘッドフォンをしながら歩いている人も多く見かけます。 そんな中、ご自分の意思で音楽を聴いている方にその頻度を尋ねたところ、半数以上が『週に1日以上』(64.4%)、2割超が「毎日」(23.6%)、と回答していました。

設問4:あなたはどのくらいの頻度で音楽を聴きますか。     ※お店などのBGMは除き、自分の意思で聴く場合についてお答えください。

【音楽を聴く頻度 楽器経験別・性年代別グラフ】

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お店などのBGMは除き、自分の意思で音楽を聴く頻度を尋ねたところ、全体で、『週に1日以上』音楽を聴く人が約6割(64.4%)を超え、「毎日」聴く人は、2割を超えていました(23.6%)。 楽器経験別に見ると、楽器経験がある人の『週に1日以上』聴く割合は7割を超え(73.1%)、楽器経験がない人(56.6%)とは16.5ポイントの差が見られました。 性年代別に見ると、20代は男女とも、『週に1日以上』聴く割合が8割前後と高く、概ね年代が上がるにつれて音楽を聴かない割合が高くなっていますが、その中で、女性50代は、あまり聞かない人(「それ以下」の人)の割合が40代や60代と比べると低くなっていました。

設問5:あなたはどのような手段で音楽を聴きますか。

【音楽聴取手段 全体グラフ】

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音楽を聴く手段については、「パソコン」(44.9%)が最も多く、次いで「デジタルオーディオプレーヤー(iPod、walkmanなど)」(35.5%)、「カーオーディオ」(28.9%)が続いています。 年代別に見ると、特に20代の「パソコン」(51.7%)、「デジタルオーディオプレーヤー」(48.3%)、「スマートフォン(iPhone、Androidなど)」(35.3%)が全体より高く、CD、インターネットなど様々な曲の入手手段へとつながるツールが、高い割合を占めています。

設問8:あなたが新しい曲を知るきっかけは何ですか。

【新しい曲を知るきっかけ 性別グラフ】

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新しい曲を知るきっかけについて尋ねたところ、「テレビ番組(音楽番組など)」(62.7%)、「テレビCM」(36.0%)の割合が高く、テレビ影響力の大きさがうかがえます。 男女別に見てみると、特に女性は「テレビ番組」(69.2%)と、「テレビCM」(44.3%)の割合が全体よりも高く、男性と比較しても、10ポイント以上の差が見られます。

設問9:あなたが曲を聴く場面をお答えください。

【曲を聴く場面 職業別表】

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曲を聴く場面について尋ねたところ、最も高い割合を占めたのは「家などでくつろぐ時、休憩時」(62.8%)でした。多くの人が、音楽を癒しの手段として利用していることが考えられます。 職業別に見てみると、『会社員』、『公務員』、『学生』において「公共機関に乗っている時(電車・バス)」の割合が全体より10ポイント以上高く、特に『学生』は20ポイント以上も高くなっています。また、『学生』の約半数は、「勉強中」にも聴いているようです(47.4%)。 ※n=30未満は、僅少のため参考値扱い(表中グレーの行)

音楽購買行動について

音楽の聴取手段として、デジタルオーディオプレーヤーやスマートフォンが増えていることを受けて、曲の入手方法は、インターネットのダウンロードが多くなっているのではないか、という予想に反して、CDの根強い人気が見える結果となっていました。 そして、曲の購入平均金額も出してみました。

設問6:あなたはどのように曲を入手しますか。

【曲の入手方法 年代別グラフ】

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曲の入手方法については、「CD(購入)」が52.0%、次いで「CD(レンタル)」が42.6%となっており、「インターネットでの有料ダウンロード(ituneなど)」(24.3%)と比較すると、CDの需要がまだまだ高いことが窺えます。   年代別に見てみると、20代に関しては「CD(レンタル)」が53.7%、次いで「CD(購入)」が44.8%と、他の年代と異なり「CD(レンタル)」と「CD(購入)」の割合が逆転する結果になりました。 「インターネットでの有料ダウンロード」については、20~30代が3割超となっており、この年代が中心になっていることがわかります。50代以上の「インターネットでの有料ダウンロード」は2割未満で、CDに比べるとまださほど浸透していないことが窺えます。

設問7:今年に入ってから(2014年1月~8月)あなたはいくら曲を購入しましたか。     CD、ダウンロードに分けてお答えください。

【今年(2014年1月~8月)の曲購入(CD及びDL)金額 年代別グラフ】

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今年(2014年)に入ってからの曲の購入状況について尋ねたところ、「購入していない」がCDの場合は5割超(54.1%)、ダウンロードに関しては7割超(71.2%)を占めていました。 購入金額に関してもほとんどの価格帯が1割を超えない結果となりました。 購入者の平均購入金額を出してみたところ、CDに関しては3,674円、ダウンロードに関しては1,519円となりました。 平均購入金額を年代別に見ると、CDは40代の3,906円、ダウンロードは20代の1,680円が一番高くなっています。逆に低いのは、CDは20代の3,299円、ダウンロードは50代の1,157円となっています。 (※)平均購入金額について 平均購入金額は、各購入金額の選択肢を下記の金額に置き換え、各セルのn数を掛けたものを足し合わせ、購入者全体のn数で割ることにより算出しています。    1~500円未満→250円  500~1,000円未満→750円  1,000~2,000円未満→1,500円  2,000~3,000円未満→2,500円  3,000~4,000円未満→3,500円  4,000~5,000円未満→4,500円  5,000~6,000円未満→5,500円  6,000円以上→10,000円

音楽の存在(自由回答)

最後に、「あなたにとっての音楽」についてお聞きしました。「なくてはならない」というように本当に大事な存在としている人から、「なくてもよい」、「何も思わない」、という意見の人まで、多くの回答をいただきました。中でも「癒しなどのリラックスツールとして利用している」という回答が大きな割合を占めました。

設問10:あなたにとって音楽とはどのような存在ですか。

【 なくてはならない、大切なもの、重要な存在 】
  • 大好きで音楽のない世界は考えられないぐらい、なくてはならない存在。(40歳、女性)
  • うれしいときや悲しいときなど、どんな場面でも必要なもの。(22歳、女性)

【 安らぎ、くつろぎ、息抜き、ストレス発散、癒しの存在 】
  • 家でリラックスしている時や、車で移動してる車内で過ごす時に必要な大事なアイテム。(30歳、男性)
  • 気晴らしになる気分転換になるもの。(51歳、男性)

【 BGM、さりげなく存在するもの 】
  • 口さみしい時のお菓子のような存在。(50歳、女性)
  • どんな時でも邪魔にならないもの。(51歳、女性)

【 特に思い入れはない、考えたことがない、なくてもよいなど 】
  • あるといいね程度のもの。(36歳、男性)
  • 特に、関心の無いもの、暇つぶし。(52歳、男性)
  • 別に何も感じない、ただ曲が流れているだけ。 励まされたり、癒されたりするなどよく聞くが、全くない。(64歳、女性)

【 そして、こんなご意見も・・・ 】
  • まさに音を楽しむ。心が和んだり、別世界に誘導してくれたり、情景を思い浮かべたりと現実から離れられる。(69歳、女性)
  • リラックスできるはずなのに、最近の音楽にはその要素がない。(39歳、男性)
  • 流れてくる音楽で、その音楽を聴いていた場所、その音楽を聴きながらドライブをした思い出がよみがえります。 楽しかった時、辛かった時などに寄り添ってくれた音楽があります。(53歳、女性)
  • 自分にプラスアルファを与えるもの。他からはもらえないような自信を与えてくれる存在。(27歳、男性)

普段の生活で耳にする機会が多い「音楽」のイメージとして、「癒される」、「なくてはならない大切な存在」、から「特に関心はない」まで、様々な(両極端の)意見があるようです。毎日欠かさず聴いている人もいれば、ほとんど聴いてない人もいるなど、聴く頻度だけを見ても、関心の差があることがとても印象的でした。 私自身は、毎日音楽を聴き、楽器もほぼ毎日演奏しているため、音楽のない生活は考えられません。私にとっての音楽は、読んで字のごとく、『音を楽しむ』ことができる素晴らしいものです。 今は、簡単に曲を聴くことができる手段が溢れています。音楽にはリラックスさせる効果もあるようなので、普段音楽を聴かない方は、1曲からでも自分の意志で音楽を聴いてみてはいかがでしょうか。