外国語に関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.81 外国語に関する調査

2020年東京オリンピック開催が決定し、2013年の流行語にも関連する言葉がノミネートするほど沸いた日本! また、富士山の世界遺産認定や和食の無形文化遺産認定などの影響もあり、ますます海外から観光客の方が増えています。 そのような国際化がより進む中で、現状の外国語のレベルや意識はどのようになっているのでしょうか。 そこで今回は、20代~60代のバルクルーメンバーに、外国語について聞いてみました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 20代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,000人 男性500人(年代別内訳: 20代/100、30代/100、40代/100、50代/100、60代/100) 女性500人(年代別内訳: 20代/100、30代/100、40代/100、50代/100、60代/100)
調査日時 2014年2月28日(金)~3月3日(月)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • 海外へ行ったことはある??行った先での会話はどうしてる?
    •  海外訪問経験者は全体の7割で、うち、最も割合が多いのは、「プライベートで海外旅行に行った」、の約6割(63.5%)となりました。  「海外へ行ったことはない」は、約3割(29.1%)となりました。  行った先では、約半数(47.0%)が「単語や短文のみ」で済ませている(乗り切っている?!)ようです。
    • 韓国語、女性は主に映画やドラマでお勉強♪
    •  韓国語の習得方法を聞いたところ、『男性』よりも『女性』の方が、大半の項目の割合が高い結果となりました。  特に「海外の映画・ドラマを観た」、「海外の音楽・ラジオを聞いた」の割合が、10ポイント以上高くなっていました。
    • お願いだから聞かないで!!
    •  英語に対する意識を聞いたところ、約7割の人が苦手意識を持っていることがわかりました。  7割の人が苦手意識を持っている中、日本で外国の人に英語で道を尋ねられたらどうするのかを聞いてみました。皆さんならどのようにして切り抜けますか!?

海外訪問経験について

海外に行った際、現地の人とはどのようにコミュニケーションをとっていますか。 多くの人は、自分の言葉が通じるのかどうか不安に感じているのではないでしょうか。

設問1:海外へ行ったことはありますか。(いくつでも)

【海外訪問経験 年代別グラフ】

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海外訪問経験は、全体では「プライベートで海外旅行に行った」の割合が最も多く63.5%、次いで「海外へ行ったことはない」(29.1%)、「ビジネスや学校・団体のイベントで海外旅行に行った」(20.0%)となっています。 年代別でみると、『20代』のみ「プライベートで海外旅行に行った」よりも「海外へ行ったことはない」の割合が最も多く、約5割(47.0%)となっています。 また、『40代』~『60代』は「プライベートで海外旅行に行った」の割合が、7割を超える結果となりました。

設問2:海外へ行った際、英語またはその国の言語で『現地の人』と会話をしますか。(ひとつだけ)

【海外滞在時の会話言語 性年代別グラフ】

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海外訪問経験のある方に、海外滞在時の会話言語についてうかがいました。 全体では「「単語や短文のみ」英語またはその国の言語」の割合が最も多く47.0%、次いで「自分では、英語またはその国の言語を話さない(同行者や翻訳資料に頼る)」(28.2%)となりました。 性・年代別でみると、「「単語や短文のみ」英語またはその国の言語」の割合は、『男性50代』が最も多く56.6%、「自分では、英語またはその国の言語を話さない(同行者や翻訳資料に頼る)」の割合は、『男性60代』が最も多く32.1%となりました。

外国語レベルと学んだ経緯について

皆さんは、自分はどのくらいの語学レベルだと感じていますか。 そして、その語学をどのようにして学んだのでしょうか。 また、その語学を学ぼうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。 3つの言語について聞いてみました。

設問3:あなたご自身の下記の語学レベルはどのくらいですか。(それぞれひとつずつ)

【現在の語学レベル 語学別グラフ】

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現在の語学レベルは、『英語』では「まったくの初心者 (わからない) 」の割合が最も多く30.2%、次いで「あいさつや自己紹介はできる 」(27.8%)、「簡単な単語であれば意志疎通がとれる」(23.7%)となっています。 『中国語』、『韓国語』は、約9割が「まったくの初心者 (わからない) 」という結果になりました。

設問4:下記の語学はどのようにして学びましたか。(それぞれいくつでも)

【語学の習得方法 語学別グラフ】

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【語学の習得方法 語学別ランキング TOP5】

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語学の習得方法を語学別に見てみると、『学校で習った(中学校・高校・大学など)』の割合が最も多いのは、「英語」で93.7%となりました。 語学別にTOP5を出してみました。 「英語」と「中国語」は『学校で習った(中学校・高校・大学など)』が最も高くなっていましたが、「韓国語」は『海外の映画・ドラマを観た』の割合が最も多く35.2%となり、言語によって習得方法に違いが見られました。

設問5:なぜ、語学を学ぼうと思ったのですか。(いくつでも)

【韓国語の習得方法 性別グラフ】

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韓国語の習得方法を詳しくみると、全体では「海外の映画・ドラマを観た」の割合が最も多く35.2%、次いで「本屋で教材を買って勉強した」(31.9%)、「学校で習った(中学校・高校・大学など)」(22.0%)となっています。 男女別でみると、大半の項目において『女性』の方が『男性』より割合が高くなっています。 特に『男性』よりも『女性』の方が10ポイント以上高い項目は、「海外の映画・ドラマを観た」(50.0%、34.6ポイント差)、「海外の音楽・ラジオを聞いた」(17.3%、17.3ポイント差)となっており、映画・ドラマや音楽を通じて言語を学んでいる様子が窺えます。 一方、『女性』よりも『男性』の方が10ポイント以上高い項目は、「学校で習った(中学校・高校・大学など)」(28.2%、10.9ポイント差)、「アプリやネットを使って勉強した」(12.8%、12.8ポイント差)となっています。

【語学を学んだ経緯 全体グラフ】

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各語学について、語学のレベルが「まったくの初心者(わからない)」以外の方に、語学を学んだ経緯をお聞きしたところ、「学校なので仕方なく」の割合が最も多く、約半数の50.8%となりました。 次いで「外国の人とコミュニケーションをとるため」(23.9%)、「海外の生活・文化に興味を持ったため」(18.4%)となっています。 海外のアーティストや俳優・女優が好きになったので、語学を学ぼうと思った人は少数派のようです。

英語に対する意識と今後の意向について

英語に対して苦手意識を持っていませんか。いったいどういうところが苦手だと思ってしまうのでしょうか。 そして、まさか自分には聞いてこないだろうと思っていたら、外国の人に道を尋ねられて動揺した経験はありませんか。 そんな時に動揺しない為に、今後語学レベルアップの為に取り組もうと考えていることがあるのかどうか聞いてみました。

設問6:英語に対して、どのくらい苦手意識を持っていますか。(ひとつだけ)

【英語への苦手意識 年代別グラフ】

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英語に対する意識は、全体では「とても苦手」の割合が最も多く43.5%、次いで「やや苦手」が23.6%となっており、2つあわせると約7割(67.1%)が苦手意識を持っていることがわかりました。 年代別でみると、苦手意識を持っている人(「とても苦手」+「やや苦手」)の割合が最も多いのは、『40代』で、72.0%となりました。

【英語の苦手なところ 全体グラフ】

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設問7:英語のどういうところに苦手意識を持っていますか。(いくつでも)

【英語の苦手なところ 性・年代別ランキング TOP3】

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前問で、英語が「とても苦手+やや苦手」と答えた方に、具体的に英語の苦手なところをお聞きしたところ、全体では「英文が聞き取れない」の割合が最も多く54.5%、次いで「発音が出来ない(わからない)」(52.6%)、「文法がわからない」(49.9%)となりました。 性・年代別にみると、男性はどの年代もTOP2内に「英文が聞き取れない」が入っており、聞き取りに対する苦手意識が強いことが窺えます。 女性は全体的に苦手意識が強く、TOP1が6割を超える結果となりました。また、どの年代もTOP3内に「文法がわからない」が入っており、文の仕組みに対する苦手意識が強いことが窺えます。

設問8:日本で、外国の人に英語で道を尋ねられた場合、あなたはどうしますか。(それぞれひとつずつ)

【日本で、外国の人に英語で道を尋ねられた場合 シチュエーション別グラフ】

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日本で、外国の人に英語で道を尋ねられた場合を、英語を聞き取れた/聞き取れない、行き方がわかる/わからないのシチュエーション別に見てみたところ、どのシチュエーションの場合でも、「簡単な英語の短文と身振り手振りで返答する」の割合が最も多くなりました。 シチュエーションごとに見てみると、『どこに行きたいか聞き取れてその目的地までの行き方がわかる場合』から『どこに行きたいか聞き取れない場合』になるにつれて、10ポイント以上減少している項目は「英語のみで自然に会話する」、「簡単な英語の短文と身振り手振りで返答する」となりました。 一方、10ポイント以上増加している項目は「何かに書いてもらい、自分も図や英語を書いて返答する」、「周囲の人に助けを求める」となりました。 また、どのシチュエーションの場合でも約1割の人は「聞こえなかったふりをして、何も答えず立ち去る」スタンスのようです。

設問9:今後、今より英語や他の言語を理解したり会話が出来るように、何か取り組もうと思っていることはありますか。(いくつでも)

【語学習得の今後の意向 全体グラフ】

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語学習得の今後の意向は、「特にない」の割合が最も多く、半数以上の約6割(64.4%)となりました。 「特にない」を除いた語学習得方法で1割を超えたのは、「海外の映画・ドラマを観る」(10.3%)、「本屋で教材を買って勉強する」(10.0%)となり、自宅で気軽に学べる方法を考えているようです。

他言語がわからなくて困ったことについて(自由回答)

海外旅行に行って、思わぬところで困った経験はありませんか。 私は相手が何を言っているのかわからない時は、とりあえず笑顔でセンキュー!と言いながらその場を離れることが多かったです…。 また、日本にいてもわからなくて困ることってありますよね。 皆さんが「あるある~」というようなコメントをピックアップしてみました。

設問10:英語や他の言語がわからなくて困った出来事があれば、お書きください。

【 海外で困ったこと 】 
  • 修学旅行でオーストラリアに行ってハンバーガーショップに立ち寄ったとき、英語がまったく分からず最終的に店員に手で「あっち行け」とジェスチャーされたこと(男性20代)
  • トロント(カナダ)の税関で書類を持った妻と離れてしまい、カウンターにいた黒人の税関員に英語しか書いていない書類に記入しろと言われて困りました(男性40代)
  • 海外へ出張に行った時に、ホテルの領収書が欲しかったが、欲しいと言えなかった(男性40代)
  • 旅行先の観光地で財布を盗まれた時に、警察に事情を説明するのに苦労した(男性50代)
  • 中国で北京と上海でまったく言葉が通じず、英語ではなおさらで、目的を達成するのにとんでもなく時間がかかり苦労しました(男性60代)
  • 韓国に行った際に韓国語でトイレ場所を聞くことはできたのですが、帰ってきた答えが理解できず、結局わからなかった(女性20代)
  • 海外旅行で熱が出たときに、薬を買おうとしたが、どれを買っていいのかわからず、説明できず困った(女性20代)
  • 海外でタクシー乗ったとき、何回言っても降ろしてくれなかった時(女性40代)
  • イタリアに行ったとき、可愛いメモ用紙を見つけたが、一冊しかなくて、もう一冊ほしいということが伝わらなくて困った。ディスカウントと間違われて嫌な顔をされた。(女性50代)
  • 旅行に行ってレストランで注文したのだが、メニューに書いてあるものが何かわからず、適当に注文したら思ったものと全然違う得体のしれないものが出てきて困惑した(女性60代)

【 日本で困ったこと 】 
  • 浅草でおみくじについての説明を求められたときにどう説明したらいいか適当な単語が出てこなくてフォーチューンとかシェイク!とかかなりジャニーな英語で説明した(男性20代)
  • ネット上の海外の友人と意思疎通が取り難い事(男性20代)
  • 外国人のお客様に対応できない(男性30代)
  • 会社での会議で意見を相手に伝えられなくて困った(男性30代)
  • 社内の隣の部署の電話をとったら、海外の会社からの電話で全く何を言ってるのかも、なんと対応してよいのかもわからず、上司に丸投げした(男性50代)
  • 街中で道を中国語で聞かれて分からず、助けてあげられなかった(女性20代)
  • 海外の小説が翻訳を待つまで読めない。翻訳が出ないこともあるので困る。(女性40代)
  • 海外のHPとかがわからない(女性40代)
  • パソコンを使っていて英語でメッセージが出ると何のことかわからなくて困る(女性50代)
  • 仕事で専門用語が出て、理解できなった(女性50代)

今回の調査の結果、まだまだ英語に対する苦手意識を持っている人が多数!ということがわかりました。 海外旅行中や日常生活でも困ることはあるが、単語や短文をなんとか発言し、あとはジェスチャーで意志疎通をはかる、という人が多数というところでしょうか。 語学習得の今後の意向で「特になし」が6割を超えているのを見ると、急務で困っているということではないようです。 しかしながら、国際化や、2020年の東京オリンピックが控えていることも考えると、もっと積極的に外国の方とコミュニケーションをとれるように、外国語を身につけたいものですね☆ ご協力くださった方々、ありがとうございました!