ケーキに関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.62 ケーキに関する調査

みなさん、ケーキが好きですか?好きだという人は多いのではないかと思います。 ローソンの「プレミアムロールケーキ」は、モンドセレクションで3年連続金賞をとりました。また、2012年4月に開業した渋谷の「ヒカリエ」では、スイーツコーナーが注目を集め、ケーキ屋に行列ができる様子がニュースにもなっていました。 そこで、実際みなさんはケーキをどこで購入しているのでしょうか。また、どのようなケーキが好まれ、求められているのでしょうか。 今回は、10代~60代のバルクルーメンバーにケーキの購入状況や好きなケーキについて尋ねてみました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 10代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,161人 男性576人(年代別内訳: 10代/76、20代/100、30代/100、40代/100、50代/100、60代/100) 女性585人(年代別内訳: 10代/85、20代/100、30代/100、40代/100、50代/100、60代/100)
調査日時 2012年8月16日(木)~8月20日(月)
調査機関 株式会社バルク

3001090_11

アンケート結果トピックス

    • 甘いものが「好き」な人は9割超!
    •  甘いものは好きですか?という質問の答えに、「とても好き」と答えた人が51.9%、  「やや好き」と答えた人が39.3%と、甘いものが「好き」な人は91.2%でした。  甘いものが好きな人は圧倒的多数だということがわかりました。
    • ケーキ屋VSコンビニ、ケーキはどこで買う?
    •  ケーキを買う場所を尋ねたところ、個人経営のケーキ屋が1位、コンビニが2位という結果に。しかし、年代別にみてみると若い世代ほどコンビニで買うことが多いと判明しました。
    • ケーキにかけられる値段は、500円が限度?
    •  ひとつのケーキにかけられる値段は、300円~399円と答えた人が最も多く、平均すると「391円」。500円以上かけられると答えた人は全体の約2割と少数派でした。
    • 好きなケーキは「甘すぎない」ケーキ!
    •  どんなケーキが好きかを尋ねたところ、「甘すぎない」が一番多い意見でした。  意外なことに、この傾向は男性より女性のほうが顕著でした。  甘いものは好き、でも甘すぎないほうがいいという人が多いようです。

ケーキについて

まず、生活の中でどのくらいケーキを買ったり食べたりしているのかを知るために、甘いものが好きか、ケーキをどのくらい買うか、食べるかを聞いてみました。 その結果、甘いものが好きな人は9割超と、甘いものが好きな人が多いことがわかりました。 また、ケーキを買う頻度、食べる頻度ともに「2~3か月に1回」と答えた人が最も多く、毎日の気軽なおやつとしてケーキを食べる人はあまり多くないという結果になりました。

設問1:あなたは甘いものが好きですか。

【甘いものが好きか 性別グラフ】

3001090_21

甘いものの好き嫌いについて尋ねたところ、「とても好き」が51.9%、「やや好き」が39.3%と、甘いものを「好き」と答えた人は合わせて91.2%と多数派でした。 「とても好き」は女性のほうが多く、男性の「とても好き」の1.4倍ありました。男性は「やや好き」の方が多くなっていました。「とても好き」+「やや好き」を合わせると、男性88.9%、女性93.4%と、男性よりも女性のほうが甘いものが好きな人が多いことがわかりました。

設問2:あなたはどのくらいケーキを買いますか。また、どのくらいケーキを食べますか。

【ケーキの購入・摂食頻度 全体グラフ】

3001090_22

ケーキの購入・摂食頻度ともに「2~3か月に1回」が最も多く(それぞれ22.0%、23.6%)、次いで「月に1回」(同17.8%、18.9%)、「月に2~3回」(同13.2%、16.8%)と続きました。 コンビニなどで気軽に買いやすくなってはいるものの、週に何日もケーキを食べる人はあまり多くないようです。 また、ケーキの購入頻度よりも摂食頻度のほうが高い人が多くなっていることから、ケーキを頂き物で食べる人や作って食べる人もいると考えられます。

【甘いものが「とても好き」な人の購入・摂食頻度 性別グラフ】

3001090_23

設問1で甘いものが「とても好き」と答えた人だけに絞ってケーキの購入・摂食頻度を見てみました。 全体だと「2~3か月に1回」という回答が最も多かったのに対して、甘いものが「とても好き」な人は「月に1回」(「買う全体」21.4%、「食べる全体」20.9%)という回答が最も多くなっています。 週単位や、毎日買ったり食べたりする人の割合も多くなっており、「週に1~2回」という回答だけでも、1割を超えていました。甘いものが好きな人のほうがよりケーキを求めているという結果になりました。

ケーキの購入実態

どこでどのくらいの価格のものを買う人が多いのかを知るために、ケーキを買う場所、どのくらいの価格までなら買ってもよいかを聞いてみました。 買う場所や、購入価格は世代で意見が分かれるという興味深い結果になりました。

設問3:ケーキを買う場所をすべてお選びください。(いくつでも)

【ケーキを買う場所 全体グラフ】

3001090_31

設問2でケーキを購入する、と回答した人に、ケーキを買う場所を尋ねたところ、「町のケーキ屋(個人経営)」が最も多い55.8%で、それに「コンビニ」(49.2%)、「町のケーキ屋(チェーン店)」(48.1%)、「スーパー」(46.6%)と続きました。 その他では「ディスカウントストア」や「ホテル」といった回答も見受けられました。

設問4:ケーキを最もよく買う場所をお選びください。

【ケーキを最もよく買う場所 性年代別グラフ】

3001090_32

ケーキを最もよく買う場所をひとつだけ選んでもらったところ、複数選択してもらった結果と同じく「町のケーキ屋(個人経営)」が最も多く(26.5%)、次に「コンビニ」(19.7%)が多いという結果になりました。 ここで注目したいのは、性年代によってケーキを買う場所にかなりの差が出ていることです。 男性40代、男性60代以上、女性30代は「町のケーキ屋(個人経営)」が3割以上、また、男性20~30代、女性10代は「コンビニ」が3割以上となっていました。 60代以上になると、男女とも「コンビニ」での購入は1割前後となっており、「コンビニ」でのケーキの購入は若年層の方が多い傾向が見られました。 女性40代以上になると、「デパ地下のケーキ屋」が2割以上となっており、「町のケーキ屋(個人経営)」の次に買いやすい場所となっているようです。 さらに男性20代は、「コンビニ」と同じ割合で「スーパー」が選ばれており、他の性年代とやや異彩を放っております。

設問5:ひとつのケーキを買うとき、どのくらいの価格までなら買いますか。

【ケーキの購入金額 全体グラフ】

3001090_33

【ケーキの購入金額平均値 性年代別表】

3001090_34

ケーキを購入すると回答した人に、どのくらいの価格までなら買うか尋ねたところ、「300円未満」21.9%、「300円~399円」30.5%と、半数以上の人が400円以上のケーキは買わないようです。500円以上のものを買う人は約2割と少数派です。みなさんお財布のひもはやや固めなことがわかりました。 性年代別に、平均金額を出してみたところ、全体では『391円』、男女の差はほとんどありませんでした。しかし、意外や意外、最高額は、「10代男性」の『416円』、「10代女性」と比べると54円も差がありました。「スイーツ男子」は、10代で健在、ということでしょうか。

好まれるのはどんなケーキ?

どんなケーキが好まれるのかを知るために、好きなケーキの種類と好きなケーキの傾向を聞いてみました。 やはり一番人気は王道定番の「ショートケーキ」でした。 どんなケーキが好まれるかは男女で傾向が異なっていますが、共通して甘すぎないものが好まれることがわかりました。

設問6:あなたが好きなケーキをすべてお選びください。(いくつでも)

設問7:あなたが最も好きなケーキをお知らせください。

【好きなケーキと最も好きなケーキ 全体グラフ】

3001090_41

設問2でケーキを食べる、と回答した人に、好きなケーキをいくつか選んでもらい、さらにその中から最も好きなケーキをひとつだけ選んでもらいました。 一番人気は、「好き」で63.7%、「最も好き」で19.0%の支持を集めた『ショートケーキ』でした。やはり定番の人気は根強いのですね。 また、『シュークリーム』は、「好き」が62.2%とショートケーキに次いで2番目に高いのに対して、「最も好き」は4.4%と一気に下がり、次点の『チーズケーキ(レア)』(13.6%)、『チョコレートケーキ』(13.3%)にも水をあけられ、7位という結果となりました。 その他では、エクレアやザッハトルテなどが挙がりました。

設問8:あなたはどんなケーキが好きですか。この中から5つ以内でお選びください。

設問9:低カロリーなケーキがあれば、今よりケーキを食べる回数は増えますか。

【好きなケーキの特長 性別グラフ】

3001090_42

好きなケーキの特長を選んでもらったところ、全体の55.3%が「甘すぎない」と回答しました。 男女別で見ると、「甘すぎない」を選んだ人は男性49.1%、女性61.3%と、意外なことに女性の方がより甘すぎないものを好むという結果になりました。少数ですが、「甘い」を選んだ人も、男性14.3%、女性9.1%で、男性の方が多く、甘党男子の存在が窺えました。 「クリームが濃厚である」、「クリームがたっぷりである」は男性の方が多く、女性より男性はクリームを重視する傾向があるとわかりました。比べて女性は、「生地がしっとりしている」が多くなっており、男女差が一番高いのもこの項目でした。 その他、「価格がお手頃である」、「サイズがお手頃である」、「見た目が良い(盛り付けなど)」も女性が高くなっており、ケーキにも女性の実利的な一面が見られる結果となっていました。 また、低カロリーなケーキがあればケーキを食べる回数が増えるかどうかも尋ねてみました。その結果、変わらないと答えた方が半数以上でした。上記の結果でも「低カロリーである」の順位が低いように、ケーキのカロリーは「見て見ぬふり」といったところでしょうか。

イートインの利用状況とケーキのアニバーサリー買い

ケーキ屋さんでケーキを買う方が多いことが分かりましたが、ケーキ屋さんでケーキを食べる人はどのくらいいるのでしょうか。また、ケーキといえばクリスマスや誕生日にみんなで食べるものというイメージが強いですが、みなさん実際にはそれらの日にケーキを買うのでしょうか。

設問10:あなたはケーキ屋のイートインを利用しますか。

設問11:「あまり利用しない」「全く利用しない」と答えた方にお聞きします。利用しないのはなぜですか。

【ケーキ屋のイートイン利用状況 性別グラフ】

3001090_51

設問2で、ケーキを購入しかつ食べる、と回答した人に、ケーキ屋のイートイン利用状況を尋ねたところ、「よく利用する」+「たまに利用する」が19.3%で、利用する人は2割弱、という結果になっていました。性別で見ると、女性の方がやや利用率が高く、9.6ポイントの差がありました。また、男性は「全く利用しない」の割合が半数を超えていました(55.9%)。 利用しない方になぜ利用しないのかを尋ねたところ、「持ち帰って食べたいから」が約5割、「ケーキ屋にイートインがないから」が約4割でした。他に、「ドリンクを頼まなくてはならないのが嫌だから」「その場にいない家族とも一緒に食べたいから」という意見も挙がりました。

設問12:あなたが特別な日としてケーキを買う日をお知らせください。(いくつでも)

設問13:設問12で選んだケーキを買う日から、さらにホールケーキを買う日をお選びください。

【特別な日のケーキ購入状況 全体グラフ】

3001090_52

設問2でケーキを購入する、と回答した人に、ケーキを買う特別な日について尋ねたところ、「家族の誕生日」が一番多く65.6%、次いで「クリスマス」50.5%、僅差で「自分の誕生日」49.1%となっていました。 さらに、設問12で特別な日ケーキを購入する、と回答した人に、ホールケーキを買う日を尋ねたところ、「家族の誕生日」と「クリスマス」が4割前後、という結果になっていました(それぞれ42.2%、39.8%)。ホールケーキを買わない人も3割以上いました。 その他では、「こどもの日」、「ひなまつり」、「父の日」、「母の日」、「正月」といった意見があり、節目ごとにケーキを食べる人もいることがわかりました。 また、「記念日にはケーキを買わずに自家製をする」「特別な日とケーキは直結しない」など、特別な日にケーキを買わないという人もいました。

食べたいケーキ

皆さんのケーキの好みを具体的に知るために、好きなケーキの材料、食べてみたいケーキについて聞いてみました。 好きなケーキの材料で最も人気なのは「苺」でした。ショートケーキの一番人気の結果からもうなずけます。 こんなケーキが食べてみたい!では、斬新な回答や食べてみたいと思える回答をたくさん頂けました。 一部になりますがご紹介します。

設問14:あなたが好きなケーキの材料をお知らせください。(自由記入)

設問15:こんなケーキがあれば食べてみたいというものがありましたらお知らせください。(自由記入)

【 好きなケーキの材料 】
  • イチゴ、チョコレート(17歳・男性 他多数)
  • 基本的にちゃんと固い生地のタルトのものでクリームは純生クリームであれば具材はそれほどこだわらないです。あえて言えば、抹茶・マンゴー・ピスタチオ(37歳・女性)
  • タルトやミルフィーユにたくさんのフルーツがのっているのが好き。キウイ・イチゴなどの甘酸っぱい果物が好き。(18歳・女性)
  • クリームだけがいい(43歳・男性)
  • ほうじ茶のクリームなど、期間限定の個性的なクリームを使ったもの。(58歳・女性)

【 こんなケーキがあれば食べてみたい! 】
  • 現在、小麦粉を食べないというのに挑戦中なので、小麦粉を使わないで作られているケーキなら食べてみたいと思います。(61歳・女性)
  • 濃厚なレアチーズケーキでほかの店とは一味違うおいしさのケーキ(37歳・女性)
  • 野菜をふんだんに使ったケーキ(54歳・男性)
  • ホールのコーヒーケーキ。フルーツの乗ったチーズケーキやモンブラン。コーヒームース。栗のムース。あずきのホールケーキ(スポンジの間にあずき入り生クリーム、スポンジ生地にも豆が入ってる)、コーヒープリン(19歳・女性)
  • ミルキーなど菓子とコラボした商品(29歳・男性)
  • ベリー系とピスタチオのソースを敷いた皿にクリームチーズとカスタードを合わせたベースの上に生クリームを広げ、その上にフルーツを沢山乗せたタルト+ミント(33歳・男性)
  • マカロンがたくさんくっついている(45歳・女性)
  • 栗やサツマイモや黒ゴマなど和風のケーキを求肥でくるんだもの(26歳・女性)
  • 食べると肌がきれいになる(51歳・女性)
  • はじけるガムやラムネが入ったケーキ。夏向けにあったら食べてみたいです。(40歳・女性)

好きなケーキの材料には多くの方が苺と答えていました。チョコレートやチーズも人気がありました。 さまざまなフルーツの名前が挙がりましたが、中にはフルーツがいらないという意見も。好みは人によって大きく異なるものですね。 こんなケーキがあったら食べてみたい!では、新しいケーキをたくさん提案していただけました。中には商品化したら話題になりそうなものもあるのではないでしょうか。 個人的には米粉を使用し、もちもちしたケーキがあれば食べてみたいです。 しかし、好きなケーキでショートケーキが1番人気であったことから、飽きずに長年愛されるのはやはり定番なのだと思います。 この調査を通して、性別や年代によってケーキを買う場所が異なっていること、男性と女性でケーキに対してこだわるポイントが異なっていることが分かりました。 どんな年代のどんな人に人気なケーキなのかを考えてみると、今までとはまた違った目線でお店に並ぶケーキを見ることができるのではないでしょうか。