ビジネスマンの時間の使い方に関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.54 ビジネスマンの時間の使い方に関する調査

ビジネスマンにとって一日の多くを占める「仕事」。 限られた時間をいかに過ごすかは大きなポイントではないでしょうか。 そんな彼らの実態調査として今回は、どのように時間を使っているかを調べてみました。 「仕事」との関わりを軸に、どのように時間を有効活用しているのか?について掘り下げてみたいと思います。 特にビジネスマンにとってのまとまった一人の時間である「通勤時間」では 通勤にかかる時間や役職など、置かれている環境によって意識の差が出る結果となりました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 20代~50代男女(バルクルーメンバー(有職者))
アンケート参加者数 合計1,153人 男性590人(年代別内訳: 20代/147、30代/150、40代/150、50代/143) 女性563人(年代別内訳: 20代/150、30代/133、40代/149、50代/131)
調査日時 2011年9月8日(木)~9月12日(月)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • ビジネスマンが有効に活用している時間は・・・
    •  「出勤前の時間」~「通勤時間」の朝時間で27.6%、「就寝前」で26.3%。
    • 多くのビジネスマンにつきものの「通勤時間」。31.2%の人が音楽を聴いて時間を過ごしています。
    •  意外に多かったのが「ラジオを聴く」で14.0%。限られた時間で効率的に耳から情報を収集していると言えそうです。
    • 通勤時間に対して就寝前は・・・
    •  「TVを見る」「mixi」「twitter」「Facebook」などのSNSや「blog」を書くといったプライベートに関わる時間、「資格勉強」をする時間にあてている割合が高く出ています。

時間の使い方について(1)

―有効活用する時間は「朝時間」と「夜時間」― 「仕事に良い効果を与える時間」として聞いたところ、「出勤前の時間」~「通勤時間」の朝時間で27.6%、「就寝前」で26.3%という結果となりました。 朝時間と夜時間、一番まとまった時間がつくれるからなのかもしれません。

設問:あなたにとって、「仕事に良い効果を与えている時間」はいつですか。  ※平日についてお答えください。※『1人で過ごす時間』についてお考えください。

【仕事に良い効果を与えている時間 全体グラフ】

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【仕事に良い効果を与えている時間 役職別グラフ】

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役職別の意識の差で一番特徴的だったのが『経営者クラス』の「就寝前」時間。 経営者にとっては一日の総括ができる夜時間の方が、仕事への影響度が高いのでしょうか。 「就寝前」の時間が「仕事に良い効果を与える時間」という意識が、他の役職クラスに比べて一番低かった『課長クラス』は、夜時間よりも朝時間や、「営業中(勤務中)の移動時間」、「勤務中の休憩時間」などのちょっとした空き時間も有効に活用したいという意識が、他の役職クラスより高いようです。

設問:あなたの通勤時間をお知らせください。

【仕事に良い効果を与えている時間 通勤時間別グラフ】

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通勤時間が1時間を超えている方は、やはり「通勤時間」を意識的に利用しているようです。 逆に通勤時間が30分以内と短い方は「就寝前」を仕事に良い効果を与える時間と捉えているようです。 有効に利用できる時間としては、1時間程度のまとまった時間が必要と言えそうです。

時間の使い方について(2)

―空き時間にはやっぱりメール?!― 時間別にやっていることに違いはあるのでしょうか? どの時間帯にも共通してやることとしてダントツだったのが「メール」でした。 ―情報はより早く、インターネットから― 情報収集はビジネスの胆。空き時間を有効に使い、情報収集をしている方も多いのではないでしょうか。 アンケート結果では、経済などの情報からスポーツ・芸能情報まで約70%の方がインターネットから情報収集をしています。逐次情報が新しくなるインターネットは、ビジネスマンにとっても有効な情報源と言えそうです。

設問:あなたは、下記の時間(通勤時間、勤務中等の移動時間、ランチタイム、就寝前)に主に何をしていますか。(それぞれについて複数回答可)

【時間別「やっていること」 全体グラフ】

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『通勤時間』にやっていることで一番多いのが「音楽を聴く」で31.2%。 『営業中(勤務中)の移動時』、『ランチタイム(食前・食後)』では「メール」でそれぞれ31.7%、41.5%となっています。 『就寝前』の時間は約半数の46.5%の方がTVを見て時間を過ごしています。 就寝前は比較的まとまった時間のとれる時間帯。「mixi」「twitter」「Facebook」などのSNSや「blog」を書く、「資格勉強」など、前出の有効に利用できる時間は1時間程度と考えると、じっくり考える時間を必要とするものは就寝前の夜時間にやっている傾向があるのかもしれません。

設問:あなたは下記の情報(経済、マネー、社会問題、グルメ、スポーツ、芸能)を、どのような媒体から得ますか。(複数回答可)

【分野別情報収集方法 全体グラフ】

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分野別に情報収集源をお聞きしたところ、全分野で「インターネット」を活用した情報収集が一番多い結果となりました。『グルメ』については「雑誌」を情報収集源にしている割合が高くなっています。 雑誌は一冊の中にグルメ情報はもちろん、ファッション情報から時事ニュースまで多岐にわたるのでうまく活用している方が多いのかもしれません。

通勤時間の使い方について

―ビジネスマンの通勤時間の使い方とは?― 多くのビジネスマンにとって、通勤時間はつきもの。 前出のように朝時間を有効活用している方も多いようです。 実際にどんなことをしているのか、会社での立場や年代によってやっていることに差はあるのか、を見てみました。

設問:あなたは通勤時間に何をしていますか。(複数回答可)

【通勤時間「やっていること」 役職別TOP5表】

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ほとんどの役職クラスで第1位と第2位を「メール」「音楽を聴く」が独占する中、『役員クラス』では「電話」が第2位にランクインしています。『経営者クラス』でも「電話」は第5位にランクインしており、電話がビジネス関係の内容だとすると、役職がより上になるにつれ、通勤時間をビジネスに活用している可能性が高いと言えるのかもしれません。

【通勤時間に「やっていること」  年代別TOP5表】

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各年代、「メール」「音楽を聴く」が圧倒的な割合を占めていることが分かります。 特徴的なのは20代の第3位「mixi」。第5位以内にランクインはしませんでしたが、「mixi」や「twitter」「Facebook」などのSNSは、40~50代に比べ20代のやっている割合が高く出ました。 意外な結果だったのは「ラジオを聴く」。50代・40代だけではなく、30代にもランクインしました。

設問:あなたの主な通勤手段は何ですか。

【通勤時間「やっていること」 通勤手段別グラフ】

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通勤手段別に、自分で運転する/しないに分けて見てみると、自分で運転する(=『車・自転車』)場合は、「音楽を聴く」、「ラジオを聴く」が高く(それぞれ26.0%、17.3%)、自分で運転しない(=『電車・バス』)は、「メール」、「新聞・雑誌ビジネス書を読む」が高く(それぞれ22.1%、15.5%)、当然ながら通勤手段による違いが見られました。 『電車・バス』では、『車・自転車』と比べると「mixi・twitter・Facebook・blog」(13.5%)、「小説を読む」(12.2%)も高く、運転を自分でする必要がない分、通勤時間中にやることのレパートリーが多いことが読み取れます。

通勤時間の使い方について(自由回答)

通勤時間の使い方の活用法、工夫として、多かったのは、仕事のモチベーションアップのために音楽を聴くという意見。 それから体力を意識している方もわりと多いようです。 少数派かもしれませんが、下記のような工夫している方もいます。 参考にしてみてはいかがでしょうか? みなさんの時間がより一層有意義なものとなりますように!

設問:あなたが通勤時間で「自分なりに活用していること、工夫していること」をお知らせください。

【 通勤時間の使い方についての活用法、工夫 】
  • 徒歩通勤をしているので通勤とウォーキングを兼ねています。(29歳、女性)
  • 電車通勤なので、スマートフォンに情報を集約するようにし、省スペース?片手で済むようにしています。(27歳、男性)
  • 自転車で体力作り&ダイエット(41歳、男性)
  • 雑誌に付属している過去記事のPDFをiPadで読んでいる。(50歳、女性)
  • バス移動の時間が、仮眠・Podcast1番組視聴にちょうどいいので、どちらかに有効活用している(33歳、女性)

無意識に過ごしがちな通勤時間などの仕事のちょっとした空き時間。 調査をしてみると、意外にも皆さん色々考えて時間を使っていることが分かりました。 音楽を聴くのも、仕事へのモチベーションを高めるためだったり、通勤ラッシュの混雑の中いかにして自分の時間をつくれるか工夫しているようです。 それから今回の調査をして個人的にとても印象的だったのは、ビジネスマンの時間の使い方の意識の差が、役職など自分自身の置かれている環境にとても影響されているという事。つまり、自分なりの時間の工夫というのは都度変化していくものなのでは?という新しい発見でした。 ビジネスマンの皆さんの時間の過ごし方の工夫に、少しでもこの調査結果が参考になれば嬉しく思います。