日本と海外の文化に関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.29 日本と海外の文化に関する調査

音楽や映画など、海外からの文化に触れる事も多いですが、日本の文化について、また海外の文化についてどのように感じているでしょうか。 今回は、渡航経験や、和と洋の好みの違いなどを取り上げてみたいと思います。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 10代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,269人 男性636人(年代別内訳: 10代/106、20代/105、30代/106、40代/106、50代/106、60代/106) 女性633人(年代別内訳: 10代/106、20代/106、30代/105、40代/107、50代/104、60代/106)
調査日時 2009年11月4日(水)~11月10日(火)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • 日本のものと海外のもので好みの傾向をお答えください。(和室・洋室について)
    • 洋室】7.0%、【どちらかといえば洋室】28.1%、【どちらともいえない】36.3%、 【どちらかといえば和室】22.1%、【和室】6.5%
    • あなたは海外の映画やテレビ番組などについてどの形式で観る事が多いですか。
    • 【日本語字幕】48.6%、【日本語吹替】40.3%、【字幕・吹替なし】6.9%、 【海外のものを観ることはない】4.2%

和と洋の好み

洋食と和食、洋室と和室のように、日常生活では日本のものと海外のものが様々あります。 和洋折衷などという言葉もありますが、実際にはどちらがどの程度好まれているのでしょうか。それとも、同じくらい好まれているのでしょうか。5つのテーマで尋ねてみました。

設問1:日本のものと海外のもので以下の各項目について好みの傾向をお答えください。実際に使用したり購入していなくても構いません。

【和洋どちらが好みか アイテム別全体グラフ】

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まずは、衣・食・住の3テーマです。「服装」は洋服の方が好まれているようです。逆に「食べ物」に関しては、和食の方が好まれていました。「家・部屋」に関してはやや洋室の方が好まれていますが、「服装」、「食べ物」までの差は無いようです。 また、良く比較されがちな洋楽邦楽・洋画邦画などについても答えていただいた結果、「音楽」は邦楽の方が好まれる傾向、また、「映画・ドラマ」は洋画、海外ドラマの方が好まれている傾向になっていました。

【家・部屋について和洋の好み 性別グラフ】

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【映画・ドラマについて洋画邦画の好み 年代別グラフ】

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男女別、年齢別で結果を見てみました。差が見られた項目を挙げてみると、例えば、「家・部屋」では、男性の方が和を好む傾向、女性が洋を好む傾向となりました。 また、「映画・ドラマ」では、若年層はあまり洋と邦に差は無いのですが、高年齢になるにつれて、洋画・海外ドラマが好まれていく傾向にあるようです。特に50代では、洋画・海外ドラマを好む割合が、邦画を好む割合の約3倍になっています。

海外への居住・渡航経験

世界には193もの国があります(2009年1月時点)。では、各地域や各国に渡航した経験がどの程度あるのでしょうか。各地域にどの程度の方が渡航したことがあるのかを尋ねてみました。

設問2:あなたは海外のどの地域に居住・渡航したことがありますか。当てはまるところ全て にお答えください。 注)東アジアに含まれる国―中国、韓国、モンゴル、北朝鮮、台湾(中華民国)

【渡航経験(行き先) 全体グラフ】

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【渡航経験(行き先) 性別グラフ】

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一番多い居住・渡航先は、アジア地区(東アジア)でした。全体の52.0%の方が訪れたことがあるようです。次いで北アメリカ地区、ヨーロッパ地区になっています。 また、全体的には女性の方が居住・渡航経験が多いようです。ちなみに地球上で日本の反対側に位置している南アメリカ地区には6.6%の方が訪れた経験があるようです。

日本に残る?

仮定の話になりますが、例えば国籍が違う者同士で結婚した場合に起こる、自分の国に残るか、相手の国に行くかという問題。 もしあなたがこのような状況におかれたならどうするでしょうか。難しい質問ですが回答していただきました。

設問3:仮にあなたが国際結婚をすると想定した場合、日本を離れても良いと思いますか。結婚なされている方も仮定の話でお答えください。

【国際結婚について 年代別グラフ】

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【国際結婚について 性別グラフ】

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全体的な傾向としては、日本に残る方向を選択する方が多いようです。また、年代別に見てみると、40代の「日本を離れても良い」と答えた方が、全体の割合に比べると多くなっていました。 性別では、男性の方が日本に残りたい意識の方が、わずかですが多くなっていました。

字幕・吹替

海外の映画を観に行く際、また最近はDVDを観賞する際には、大抵、字幕か吹替かを選択できます。 日本の大きな娯楽の一つである海外の映像作品を観る際、どちらの選択肢を選んでいるか、または、それらを抜きでそのまま観るかを尋ねてみました。

設問4:あなたは海外の映画やテレビ番組などについてどの形式で観る事が多いですか。

【字幕・吹替について 年代別グラフ】

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【字幕・吹替について 性別グラフ】

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全体では、わずかに「日本語字幕付き(吹替無し)」で観ている方が多いようです。また、「字幕・吹替なし(そのまま)」で観ている方が6.9%、「海外のものを観る事はない」方が4.2%でした。 年代別に見てみると、10代では全体の割合と比べると「日本語吹替」で作品を観ている方が多いようです。前述の結果にも年代が高い方は海外の作品を好む方が多い、とありましたが、ここでも「海外のものを観る事はない」の割合が低くなっており、同じ傾向がうかがえます。 また、40代は先ほどの国際結婚の設問でも、「日本を離れても良い」の割合が高く、「日本から離れる事はない(旅行は除く)」の割合が低い、という特徴があったのですが、ここの結果でも、「字幕・吹替なし(そのまま)」観る方の割合が他の年代よりやや高くなっており、興味深い結果になっています。

日本と海外の文化について

日本製のものと海外製のもので、様々な嗜好や好みがあり、年代別でもある程度の違いがあることが分かりました。ここでは、それらの文化について思うところを答えていただいています。一部になりますがご紹介します。

設問5:日本と海外の文化について思うことがあればご自由にお答えください。

  • それぞれの地域に合う文化が有り、自分の地域にない文化に憧れるのは世の常。(57歳 男性)
  • 和洋折衷って好き!(17歳 女性)
  • 日本の文化は静、海外の文化は動。(60歳 女性)
  • 生活習慣の違いはかなり大きいと思う。(45歳 男性)
  • 海外文化を知ることで日本のことが分かるし、日本文化を知ることで海外の事もわかる。(58歳 男性)
  • どちらも良いところがあるので、色々と知って損はないと思う。(33歳 女性)
  • 日本は「日本文化」と言うものがなくなってきていると思う。(34歳 女性)
  • 手軽に自分の健康状態がチェックできるキットが欲しい。(40歳 女性)
  • 健康健康と考え過ぎて生活習慣にストレスを感じてしまうほうが、不健康だとも考える。(74歳 男性)
  • 良いところばかり取り上げられるが、悪いところも見せてほしいと思うし、見せた方が良いと思う。(22歳 女性)
  • やはり、日本と海外の相違点などを勉強したいです。(27歳 男性)

日本は特に、近隣アジア以外の海外と比べると独自の文化を形成してきたように思います。 アメリカやヨーロッパなどとは全く異なる文化ではありますが、どちらが優れている劣っているではなく、やはり相互理解と良いところは取り入れ、まずいところは反面教師にするというような、自らの国の文化を尊重しつつ、相手の国の文化も尊重できると良いかもしれませんね。 今回の調査の発端は、洋画邦画などでよく国内国外の違いが挙げられますが、ではその違いはどのようなところなのだろうといったことでした。 そこから、では衣食住に関しては?、海外渡航の経験は?、といったように、モニターの皆さんが和と洋に関してどのように考え、どのような好みがあるかを尋ねてみよう、ということになりました。 結果は、予想の通りだったり、意外だったところもありましたが、日本の良いところ、海外の良いところというのは必ずあると思います。 これを機に自国の文化、また海外の文化について様々考えていただける資料の一端になればと思います。