エンターテイメントに関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.25 エンターテイメントに関する調査

近年、テレビの視聴率やCDの売り上げなどが昔に比べて、全般的に下がってきています。そこで、今回はそれらエンターテイメントの現状について調査してみました。また、地デジの移行やパソコンで動画を観る文化などの興隆などについても合わせて調査してみました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 10代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,289人 男性633人(年代別内訳: 10代/106、20代/104、30代/105、40代/106、50代/106、60代/106) 女性656人(年代別内訳: 10代/107、20代/106、30代/106、40代/106、50代/112、60代/119)
調査日時 2009年7月24日(水)~7月28日(月)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • あなたのCDのここ1年間の購入頻度をお知らせください。
    • 【増加した】2.8%、【やや増加した】5.9%、【変わらない】35.4%、 【やや減少した】13.4%、【減少した】16.6%、【購入していない】25.9%
    • 地上デジタル視聴機器についての所持状況についてお尋ねします。
    • 【所持している】53.4%、【購入したいと思っている】15.4%、 【必要になれば購入する】23.3%、【購入する予定はない】7.9%
    • あなたは動画投稿サイト(YouTube等)は利用していますか。
    • 【ほぼ毎日利用している】11.8%、【毎日ではないが利用している】39.2%、 【あまり利用していない】23.0%、 【利用していない】26.0%

テレビやCDの現状について

かつては、視聴率も20%を超えている番組やミリオンセールスのCDも少なからずありましたが、最近はそのようなヒットなどは聞く機会が減っています。各世代や性別ごとにこれらとの関わりについてどのような変化があるのでしょうか。

設問1:次の各項目について、あなたのここ1年間のご利用(購入)頻度をお知らせください。

【テレビの視聴機会 年代別グラフ】

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【テレビの視聴機会 性別グラフ】

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テレビの視聴機会についての調査結果です。テレビについては「増加した」の回答が一番多いのも10代ですが、意外にも一番観る機会が減少しているのも10代となっていました。これは後で表記いたしますが、パソコンでの動画サイト視聴の影響がありそうです。 一方、「増加した」、「やや増加した」を合わせると、観る機会が増加しているのは20代、30代のようです。また、男女別に見ると、女性の方がテレビを観る機会の増加が窺えました。男性についてはやや減少方向にあるようです。

【連続ドラマの視聴機会の増減 年代別グラフ】

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【連続ドラマの視聴機会の増減 性別グラフ】

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テレビ番組の中で、花形でもある連続ドラマについて取り上げてみます。特に最近は漫画原作が主流となっているドラマ界ですが、全体的に視聴機会は大きく減少しているようです。 60代の方は特に観る機会が減少しているようです。また、男性も女性に比べると減少しています。

【CDの購入機会の増減 年代別グラフ】

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【CDの購入機会の増減 性別グラフ】

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続いてCDの購入に関しての調査結果です。年代別にみると、まずCDを購入しない層が50,60代の方には多いようです。 また、10代では「増加した」+「やや増加した」の割合(22.1%)と、「やや減少した」+「減少した」の割合(21.6%)の差が少なく、購入の増減には違いがあまりなさそうですが、20代以降は減少傾向にあります。 特に、CDを購入する層が一番多い30代において最も減少が大きくなっており、CDの売上減少の原因の一端といえるのではないでしょうか。そして、女性のCD購入機会がとても減少しているようです。

次世代機器について

地上デジタルへの移行が徐々に迫ってきていますが、現時点での移行状況というのはどれほどなのでしょうか。また、新世代DVD競争も記憶に新しいところですが、新規格となったブルーレイDVDについてはどれほどの方が保有しているのでしょうか。

設問2:次の視聴機器についての所持状況についてお尋ねします。(地上デジタル視聴機器・ブルーレイDVD)

【地上デジタル視聴機器所有状況 全体グラフ】

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地上デジタル視聴機器については、現時点での保有率は53.4%と約半数の方が移行している状況のようです。2011年7月まではまだ日数があるので、とりあえず様子見をしている方もいらっしゃるようです。一方、移行予定は無い方は7.9%でした。

【ブルーレイDVD機器所有状況 全体グラフ】

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HD DVDとの覇権を競っていたブルーレイDVDですが、昨年HD DVD陣営の撤退により事実上の次世代規格に決定しました。競争があったことや価格の面などの原因からか、所持率は13.0%と普及にはまだ至ってないようです。 しかし、潜在購入層は多く、今後次第では普及もしていきそうな傾向です。また購入予定が無い方は23.1%となっており、10代、60代の方は予定が無い方の割合が他の年代と比べ多いようです。

動画投稿サイトについて

最近はインターネットの普及によって、パソコンで出来ることが新しいメディアとして注目されています。特に動画投稿サイトなどは、最近女性の歌声などでニュースにも登場しており、新しいエンターテイメントとして注目されているようです。利用状況について調べてみました。

設問3:あなたは動画投稿サイト(YouTube等)は利用していますか。

【動画投稿サイトの利用状況 年代別グラフ】

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調査をインターネットでしているということも加味しなければなりませんが、若年層は特に利用者が多いようです。特に、10代は8割以上が頻繁に利用しています。前述のテレビを観る機会の減少している層ということで新しいメディアとして注目されているようです。全体で見ると半数の方が利用しているようです。

テレビ番組について

エンターテイメントでも特に利用者や注目度が高いのはやはりテレビでした。今回、テレビ番組についての自由回答でさまざまなご意見をいただきました。一部になりますがご紹介します。

設問4:最近のテレビ番組についてあなたが思うところがあればお答えください。

  • お手軽な番組が多く内容も似通っている気がする。(55歳 女性)
  • どこの局も同じようなものばかりで特色がなさすぎる。(47歳 男性)
  • バラエティが多すぎる。ドラマも出演者が固定されてきていてつまらないし、内容も同じようなものばかり。もう少しシリアスなドラマが見たい。(19歳 女性)
  • ドラマに関してはアメリカなど海外ドラマのほうが、面白い。(46歳 女性)
  • ドラマの面白みが減った漫画の実写はもういらない。(28歳 女性)
  • 視聴率を気にしすぎて質が落ちているような気がする。(33歳 男性)
  • 一点集中である時が過ぎたらまた、次の目玉が現れたならそちらへ一点集中、各局の独自性が見られない。(60歳 男性)
  • 多チャンネル時代に対応した番組作りができていない。(47歳 男性)
  • もう少しじっくり取材した深みのある番組の提供を望んでいる。(60歳 男性)
  • ニュース番組は好きですが、同じ時間にかぶせすぎ。(23歳 女性)
  • バラエティが増えて見る選択肢ができた。(37歳 男性)

自由回答では、辛辣なご意見を多数いただきました。主に似たような番組が多いことというご意見が多かったです。特にバラエティは似たようなお笑いが多いというご意見を多数いただいています。 また、ドラマでは、漫画原作はもういい、海外ドラマの方が面白いといったコメントを散見しました。報道も伝え方についても不満を持っている方が多かったです。多くの方がテレビに対して何かしらの不満のご意見を持っているようでした。 今回は、エンターテイメントについてのアンケートでしたが、特にテレビを大きく取り上げました。 インターネットの普及や地デジへの移行といった、時代の移り変わりともいえる時期で、改めてどのような印象や状況なのかを確認が出来たと思います。長い間テレビはエンターテイメントの主流ではありましたが、今回胡坐をかいてはいられないのではという調査結果になっています。 これから5年、10年後はまた想像できないような新しい状況になっているかもしれませんね。