危機に対する備えや意識に関するリサーチ結果 | バルクのマーケティングリサーチ・市場調査

Vol.20 危機に対する備えや意識に関する調査

国内でも感染者が発見された、豚インフルエンザ。さらに、将来的に起こる可能性があるとされる東海地震などの災害。これらの危機の、現在や未来に対して、どのような意識を持っているか、実際に何か備えているかどうかを聞いてみました。

※本調査レポートの引用・転載ご希望の方はこちらをご参照ください。

調査概要

調査方法 Webアンケート方式
調査対象 20代~60代男女(バルクルーメンバー)
アンケート参加者数 合計1,036人 男性520人(年代別内訳: 20代/101、30代/101、40代/106、50代/106、60代/106) 女性516人(年代別内訳: 20代/101、30代/97、40代/106、50代/106、60代/106)
調査日時 2009年5月13日(水)~5月18日(月)
調査機関 株式会社バルク

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アンケート結果トピックス

    • 豚インフルエンザについて何か対策はしていますか。
    • 【すでにしている】18.1%、【していないがすぐにでもするつもり】8.8%、 【していないがそのうちするつもり】41.5%、【するつもりはない】31.7%
    • あなたのご家庭で備蓄はしていますか。
    • 【何らかの備蓄がある】72.7%、【備蓄していない】27.3%
    • 通勤・通学中災害に遭った場合、徒歩や自転車でご自宅に戻るルートを把握している自信はありますか。
    • 【自信はある】33.2%、【やや自信がある】19.0%、【どちらとも言えない】15.3%、 【あまり自信はない】11.9%、【全く自信はない】5.5%、 【通勤・通学はしていない】15.2%

対策はしていますか?

対策をすでにしている方は18.1%。対策をしようと思っている方を合わせると68.4%もの人が何らかの対策に動いていることが分かりました。

設問1:あなたご自身は豚インフルエンザについて何か対策をしていますか。

【豚インフルエンザ対策の有無 性別グラフ】

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【豚インフルエンザ対策の有無 年代別グラフ】

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男女別に何らかの対策を取っている方を見てみると、女性71.1%、男性65.6%で、女性の方が、豚インフルエンザ対策について関心が高い事が分かります。 また、年代別に見てみると、わずかですが年代が低い方より高い方が、より何らかの対策を取ろうという意識が高い事が分かります。

【豚インフルエンザ対策 実施順グラフ】

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実際にどんな対策をしたのか、しようと思っているのかで見ると、「うがい・手洗い」という基本的な行為が82.5%と一番多く挙がっていました。また、最近のニュースでも話題になる「マスクの購入」が65.3%と関心が高い事が分かります。その他には「体調の管理」(47.6%)、「混雑した場所へいくことを避ける」(39.8%)などの対策などが挙がっていました。

備蓄状況について

将来起こりうるかもしれない災害。しかし備えあれば憂いなしという事で、何かしら前もって備蓄しているかどうかについて尋ねてみました。

設問2:あなたのご家庭で備蓄しているものはありますか。

【備蓄の有無 地域別グラフ】

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【備蓄の有無 避難経験の有無別グラフ】

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ZOOM UP! 何らかの備蓄をしている方が全体の72.7%になっていました。 地区別で見た場合、一番備蓄をしている地域が、東海地区の78.1%でした。次に、関東地区の76.7%になっています。特にこれらの地域は、地震が心配される地域であり、関心が高くなっているのだと窺えます。 また、全体の6.6%の方が、「1日以上避難しなければならない災害にあったことがある」と回答していましたが、避難経験別に見てみると、1日以上避難経験がある方のほうが、無い方より何らかの備蓄をしている割合が高くなっていました。(避難経験がある方(79.4%)、避難経験の無い方(72.2%))。 ※東海地区(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県)。関東地区(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、栃木県、茨城県、群馬県)。

【備蓄しているもの 性別グラフ】

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どのようなものを備蓄しているか、男女別で見てみると、全体的に女性の方が備蓄率は高く、特に「石けんやトイレットペーパー等日常で使うもの」については、20.5ポイントの差が出ていました。その他の項目も、全体的におおよそ10ポイントほど女性の備蓄している割合が高くなっていました。

災害からの帰宅

いつ、どこで襲ってくるのかが分からないのが災害。実際起こった事を想定してみることも大切な事です。電車社会の都心部とそれ以外の地域の違いがあるのでしょうか。

設問3:あなたご自身が通勤・通学中災害に遭った場合、徒歩や自転車等でご自宅に戻るルートを把握している自信はありますか。

【災害時の帰宅 帰宅する自信の有無のグラフ】

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ZOOM UP! 特に気になるのは、通勤・通学に電車を使用することが多い都心部と、それ以外の地域の違いです。全体のデータに比べて東京都のデータは、若干「自信が無い」の割合が高い結果になっていました。電車など交通網が敷き詰められた便利な土地柄である東京が、一方で、通勤・通学中に災害にあったときに、交通網がストップという可能性がおおいに考えられ、都民の帰宅に対する自信のなさが露呈する結果が垣間見えました。

普段の対策

普段の生活では、どのような災害対策をしているのでしょうか。 多くの意見を頂きましたので、一部になりますがご紹介したいと思います。

設問4:あなたご自身が常日頃から行っている災害に対する備えについて何かあれば自由にお答えください。

  • 非常用の保管品は定期的に補充・交換を行っている。(65歳 男性)
  • 食料やラジオ等(乾電池用)を準備しようしようと考えているがほとんど準備していない。(29歳 男性)
  • 重要書類をカバンに入れている。(59歳 女性)
  • 新規の場所(ホテル等)では最初に避難通路を確認し、イメージシミュレーションを行う。(60歳 男性)
  • 家族と避難場所についての話をし、どこにいるか把握できるようにしています。(27歳 女性)
  • 地域の人とのコミュニケーション。(36歳 女性)
  • 地下鉄を使用しているので小型ライトを持ち歩いている。(44歳 男性)
  • 備蓄以外特にしていないが体を丈夫に保とうとは思っている。(59歳 女性)
  • なるべく道を毎回変えて避難路を覚えている(39歳 男性)
  • パソコンのデータはいつ中身を見られてもいいように対策している。(21歳 男性)

今起こっている事について、対策する事ももちろん大切な事です。ですが、起こっていない事について対策するのはなかなか気乗りしない人も多いのではないでしょうか。しかし、何かがあってからでは遅いのも事実です。今やれる時、思い立った時の行動が大切なのではないでしょうか。